“矢野さん”、と呼んでくれ!

「“矢野監督”じゃなくて、“矢野さん”で全然いい。俺が上(の立場)とかはないよ」
指揮官について話す際、選手たちもたしかに「矢野監督」ではなく、「矢野さん」と語る。矢野監督も選手を名字でなく下の名前で呼ぶなど、距離感を縮めようと努めている。

■オリックス・西、FA宣言。
オリックス・西勇輝投手(27)が、今日7日に、FA宣言することが6日、分かった。オリックスを含め、複数球団の争奪戦。阪神は出来高を含め4年総額20億円クラスの大型契約を用意。交渉解禁となる15日にアタックする。矢野監督が、直接交渉のテーブルにつく可能性もある。

◆高木寮長が、年内退団。
「気も張りましたが、体も張ってきたつもりです」
虎のブーちゃんこと、阪神タイガースで寮長を務めてきた高木昇さんが、12月をもって退団する。
「家族と過ごす時間を持ちたい」
と打ち明けた。虎風荘を守り続けた9年間、計35年間にわたって裏方に徹した。現場、フロントのさまざまな仕事に精通し、「ザ・裏方」として尽力したプロフェッショナルの決別は惜しい。

◇ 大山、バックスクリーン弾に、矢野監督は来季の4番候補として期待し、
「争ったなかで、座るのが理想」
と話した。
「そりゃあ、打ってほしいし。それも、競争。孝介も、新外国人も、嘉男も、もしかしたら将大とか、俊もそうやし、皆が争ったなかで、悠輔がボンって座るというのが俺のなかでの理想」

■4日、高知・安芸市で、1日からはじまった秋季キャンプの第1クールを打ち上げた。
「最後のロングティーとか、しんどいのはしんどくはできると思うけど、しんどいのをしっかり振り切ってやるっていうのはすごい大事やし。何かみんながいい顔でやってるのはあるかなと思う」
メイングラウンドでの最後のメニューは、「罰ゲーム」だった。シート打撃の全体の安打数が4本に終わって10本に達しなかったためで、左翼ポールに野手全体で25本当てることを目標としたロングティーを敢行。途中、中谷が浜中打撃コーチにジャンケンで勝って、目標本数を9本に減らしたなか、最後に板山が的中させて選手全員で喜ぶ姿を、指揮官は満足そうに眺めた。

藤原新オーナーらが視察に訪れる予定の第3クール(10日から)に2度、紅白戦を実施することが決定。キャンプ打ち上げ前日の17日には韓国LGとの練習試合を組み、実戦重視で総仕上げをおこなう。少しずつ、「矢野スタイル」の輪郭が見えてきた。

■高知・安芸市では、3日連続で「矢野流キャンプ」が実践された。「打撃投手相手のシート打撃」で求めたのは、指示待ち族の減少…? 選手自ら考えて動く「シンキングベースボール」で、普段の練習とは違う色分けをした。
「あれだけでも、試合に近づくしね。出塁しないとあかん、点を取らなあかんとか、メンタルの変化はあると思うし。サインもないし、どうやったら点を取れるかは選手が自分自身で考えるし、そういう意図でやろうかと」

金本前監督の下で、基礎体力や、打つ土台は築かれている。新指揮官は、次のステージに移行した。
「課題が見えれば、指導しやすい。チームとして、こういうのは頑張っていこうと共有できる。すごく意味があった」
と、体とともに頭を鍛える。それにもまして、結果を出すには、グラウンドの激しい練習による選手個々のスキルアップだけでは足りない。

これからはじまるFA戦線や、新外国人選手の補強で戦力層を厚くしなくてはならない。すでに球団は、ロサリオ、マテオ、モリスの3人の外国人選手の戦力外を発表。一塁が守れて4番を打てる新外国人選手の獲得や、FAによるオリックス・西投手の獲得などが、矢野体制をバックアップする球団の大きな責務になる。