福留の勝ち越しタイムリー、4時間16分の戦いを制した。今季初の延長戦勝利。約1カ月ぶりの連勝で最下位を脱出、前半戦を締めた。若手がつないで、決めるべき主力が試合を決める。理想的な点の取り方って、こんな感じ。

「みんながつないでくれたチャンス。ピッチャーも頑張っていたから、何とかしたかった。勝って、終るのは全然違うから、取りたかった」
福留が、延長11回二死二、三塁で勝ち越しの2点二塁打。一死から西岡が四球を選び、鳥谷が中飛に倒れたあと二盗を決めた。江越が左前打でつなぎ、めぐってきた6打席目。カウント2-2から、スライダーを強振した。打球は中堅手の頭上を悠々と越え、フェンス直撃。両手をたたき、雄たけびを上げる。珍しく右手を突き上げて、ガッツポーズ。

1回は10戦連続安打となる二塁打、5回は右翼席へ自身35試合ぶりとなる4号ソロ。チーム単独トップの7度目の猛打賞を、マーク。「サンケイスポーツ」によると、
「このチーム状況でも、これだけたくさんのお客さんが来てくれる。僕たち選手は、感謝している。この休みを自分たちを見つめ直す時間にして、後半戦、巻き返せるように頑張ります」

この日の試合は、6回ウラの江越の超ファインプレーに尽きる。2-1の六回無死一、二塁。バレンティンの打球は右中間へと舞い上がった。中堅・江越は猛然と落下地点へと走り、
「迷いはなかったです」
と、ダイビング。目いっぱい伸ばした左手には、しっかりとボールが握られていた。
「打席で結果が出ていなかったので、こういう形で貢献できて良かったです」
抜けていれば、一気に逆転を許していた。タッチアップで、三進は許すも、マテオが後続をねじ伏せ、結局無失点。

金本監督は、江越の守備に賛辞を惜しまない。
「あれはスーパープレー。2打点の価値がある」
また、マルチ安打を記録。さらに今季2個目の盗塁も決めた。金本監督はさらに、逆転の機運を高めた延長11回の左前打を、
「ああいう場面で打つための、気持ちの強さ。技術もそうだけど、ああいう場面で打ってこそ打者の価値がある」
と、称賛。

この日も、あと1本が出ないジリジリした展開。同点の9回無死一塁では鳥谷に今季初めてバントを命じ、ゴメスに今季2度目の代打を送る執念采配をも見せた。

鳥谷の今季初犠打で、一死二塁。二死後、福留が敬遠されると、片岡打撃コーチがゴメスを呼び戻し、肩を抱く。金本監督のコールは、
「代打、原口」
2度目の代打を送られた。結果、原口は三振に終わったが、腹をくくった采配だった。

岩崎が6回途中で降板。4安打1失点だった。またもスタミナ勝負の6回をこらえきれなかった。
「前回と同じで6回に点を取られて、苦しくなってしまうピッチングになりました。6回、7回と投げられるようにならないといけないです」
と、反省が口を突く。継投も8回から球児、ドリスが2回ずつ。球児は2012年8月7日の巨人戦以来、1436日ぶりのイニングまたぎだった。

<ヤクルト2-4阪神>◇13日◇神宮