「90点!」

■「90点」
と、採点。18日、高知・安芸で行っていた秋季キャンプを打ち上げ、矢野監督も充実ぶりを振り返った。
「新しい取り組みや、いろいろチャレンジできた。僕がやりたいところと一致していた。すごく、いいキャンプを送れた」
野手は実戦にノーサインで取り組むなど、自主性を育んだ。投手も変化球を駆使した、工夫ある攻め方のマスターに励んだ。MVPは、若虎三銃士だ。高卒3年目の望月、同2年目の才木、浜地が選出された。矢野監督は、
「3人とも、ある意味エースになれるぐらいの能力はある」
と絶賛。「投手王国」づくりへ、手応え十分の秋となった。

野手陣もまた、高山は、打撃改革途上でのキャンプ終了を惜しんだ。
「もう少しやりたかったというのが、一番」
中谷も、
「形、見つけた」
逆襲へ、大山とともに柵越え締め。若虎らの「超積極的」なプレーが、何度も繰り返された。うまくなろう、何かやってやろうというギラついたプレーが、随所にあふれ出た。

矢野監督の“指揮しない初指揮”だったにも関わらず、意図は伝わっていた。イキイキと打って、走って、投げる選手ばかりだった。

■まずは、会いたい。オフの「虎の恋人」は、オリックス・西だ。オリックス、ソフトバンクについで3番目に初接触、
「当面は、非公開でやりたいと思っています。相手側の希望を聞いてからですが…」
と語った谷本本部長。注目が集まる球団だけに、
「あまりさらしものにしてもいけないので。本人の希望を聞いた上で、そっとしておいていただきたい」
と、完全非公開で交渉を進める考えを明かした。一騎打ちとみられるソフトバンクとの競合を制すために、
「アピールポイントもありますが、そこは言いません」
と、ピシャリ。条件面や、付帯条項、交渉に関する情報をシャットアウトすることで有利な状況に持っていく。矢野監督の直接出馬について、
「うまく(時間が)合えばですね」
と語ったが、矢野監督本人は大乗り気。

その一方で、別の球団幹部は、
「他球団との争奪戦によって金額が高騰した場合は、マネーゲームに参戦することはないと思います」
とも話した。阪神は契約年数3〜4年、年俸2億5000万円前後を提示条件の基本線としているもよう。が、慎重論も多い。
「過去の実績にだまされてはいけない」
と、ある球団OBは警告する。
「西は今季を含め2ケタ勝利を5度記録しているが、そのうち3度は負け数の方が多い。阪神が何を根拠にセ・リーグの打者に通じると判断したか問うてみたい」
そう、その背景には、阪神には過去、FAによる投手補強の数々の失敗の歴史があるのだ。今度こそはと、それでも取りに行く。

また、来季に向けた補強も本格的に動きはじめた。並行して、外国人選手の絞り込みなど戦力整備を進める。他球団から自由契約になった選手にも可能性を見いだす。

■国内フリーエージェント(FA)権を取得した上本が13日、権利を行使せず、残留することを球団に伝えた。
「けがの間も応援してくれた、支えてくれた、そういう人たちのためにタイガースで頑張ろうと思いました」
球団とはFA宣言を基本線に話し合いを重ねていたが、年俸ランクがC(チーム内の日本人選手で11位以下)ではなく、補償が必要なBランク(同4-10位)であることが判明。同じく二塁を本職とする西武・浅村内野手がFA宣言したこともあり、単年契約で、“結論”を先延ばしにした形となった。

■ 梅野、捕手GG賞。

梅野が8日、「三井ゴールデングラブ賞」を受賞した。プロ5年目での初受賞に、
「いつかは絶対にとりたいと思っていた賞。シーズンを通して使ってもらったからこそ取れた。使ってくれた(金本前)監督に感謝したい」
と、喜びの声を弾ませた。最下位チームからの捕手受賞は、セ・リーグ初。チームでは10年の城島以来、生え抜きでは74年の田淵、85年の木戸に次ぐ3人目となる。が、矢野監督は、
「もっとレベルの高い争いをしてほしい」
と、手厳しい。