9点差をひっくり返した!

「驚きが強い? もちろん」
と、金本監督は笑みを浮かべた。最大9点ビハインドをはね返し、大逆転勝利。5回表を終えた時点でのスコアは0-9。だが、5回ウラに1点を返すと、6回に7得点。さらに7回に3点を挙げ、試合をひっくり返した。激闘4時間19分。集中力で首位。
「疲れました。本当に疲れました」

誰がこんな結末を予想できただろうか。興奮と驚喜が、聖地・甲子園に充満した。何度も何度も六甲おろしが鳴り響いた。球団として、9点差を逆転したのは初めてだった。4連勝で、単独首位に立った。歴史的大逆転勝利のウイニングボールが、7日から甲子園球場内にある甲子園歴史館で展示されることに決まった。

決勝の2点三塁打を放ち、3試合連続のお立ち台となった梅野は、
「今日もやりました!(リプレー検証で)中断したあとの(同点打の糸原)健斗の姿を見て気迫をもらって、初球からいかないといけないと思い、打った結果が最高の結果になりました。きょうはキャッチャーとして、なかなか攻撃にリズムを持っていけなかった。勝ちたいという一心で、あの打席に立っていきました。(お立ち台)3日連続はなかなかないことですし、明日も勝ってこのお立ち台に上がれるように頑張りたいと思います」
と振り返った。

プロ初登板初先発のドラフト6位・福永は、立ち上がりから乱調。4回10安打6失点(自責点5)と、苦々しいデビュー戦となった。
「初登板のマウンドで緊張もあって、少し力みが出てしまいました。一つアウトを取れて落ち着いた部分はありましたが、全体的に一軍のバッター相手に投げるには、まだまだ力不足だと感じました」
と振り返った。しかし打線がルーキーのプロ初黒星を消し、奇跡の大逆転勝利をもたらした。

高山が、大逆転劇の流れをつくった。「サンケイスポーツ」によると、
 「ほんとにみんながつないでつないでくれたんで、なんとか バットに当てたらなんとかなるかな…と気持ちでいきました」
6回、4点を奪い4点差としたニ死満塁で、フォークを右翼線へ運ぶ三塁打。一気に1点差に詰め寄った。
「ずっと点差がありましたけど、いつも通りで。あそこで長打が出たのはよかった。明日もまた頑張ります」
「高山がここで打てばおもしろいぞ、と思っていた。まさか走者一掃で1点差まで、とは。あれでいけると思いました」
と、金本監督。が、
「そこで糸原、梅野がよく打ってくれた」
一時同点かと思われた7回、江越のホーム・インがリプレー検証でアウトとなった直後に、152キロを右前へはじき返す同点打を放ったルーキー・糸原は、初のお立ち台で、
「最高の景色です。チームに、守備の方で迷惑をかけていたので、集中力をきらさずに打つことができました。2アウトになって、次につなげば梅野さんが何とかしてくれると思って打ちました。梅野さんがさすがのバッティングでタイムリーを打ってくれたのでよかったと思います。チームに貢献して、足を引っ張らないように頑張りたいと思います」
と話した。

 <阪神12-9広島>◇6日◇甲子園