北條、勝負を決めた!

「めっちゃうれしいです」
2-2の同点で迎えた8回。3四球で、ニ死満塁の好機。カウント0-2と追い込まれながらも、外角よりの甘く入った直球を右前に運んだ。大歓声のプレッシャーのなか、放った一打に北條も一塁ベース上で、わずかな笑みを見せた。「サンケイスポーツ」によると、
「ピッチャーの方が、がんばっていたので。追い込まれたけど、必死に食らいついていきました。片岡コーチから声をかけられて『絶対、決めてやる』、と思ってました」

三塁にキャンベル、鳥谷が先発から外れ、1点リードの9回には10セーブを挙げているドリスではなく、左腕の高橋が登板。金本監督は2選手の起用法について、
「休養のため」
と、説明。しかし、そのキャンベルが、1回に適時失策を犯し、先制を許していた。敗れていればショックが残りそうな展開だったが、痛快な逆転勝利となり、金本監督も、
「昨日はミス絡み、今日もいきなりミスというところで、よくひっくり返してくれた」

能見は初回こそ乱調だったものの、2回以降は立ち直り、6回5安打2失点で降板。
「1回に43球でしたっけ。立ち上がりは慎重になりすぎたが、中盤以降はテンポを意識的にあげて、試合のリズムをつくることができた」
7回を岩崎、8回を桑原、9回を高橋が無失点でつないで、勝利をたぐり寄せた。桑原が2勝目、そして甲子園で初めてのお立ち台が用意された。
「何とも言えない不思議な感じ」
と照れ笑いした。また、高橋が、じつに2008年以来となるセーブを挙げた。

9回、最後のマウンドに上がったのはリーグトップの10セーブを挙げている守護神・ドリスではなく、意外や意外、中継ぎエース・ベテラン左腕の高橋だった。
「新鮮でした。良かったです」
照れくさそうに「あと1人」コールを振り返った。通算2セーブ目は、鮮やかな3人締めだった。ドリスについて金本監督は試合後、
「ちょっと肩の張りが出ているんで…。きょうとあすの2日間、休みにしようと」
と、説明。代役を見事につとめた高橋については、
「9回、勝っている場面で投げるなんて、あまりしたことないと思うんですけど。そこは彼の経験というか、修羅場をくぐってきた強さを見せてくれました」

3、4月の貯金を、今季最多タイの「4」で終えた金本監督は、
「貯金4で終えることは、まったく違うんでね。本当によく頑張ってくれました。最低でも、月に3つは貯金したいと思っていたので… 最終戦で4か2になってしまったので、4になってよかった」
今後に向けては、
「まだまだミスが多かったりしているんでね。それを減らしていけば、もっと勝てるチームだと僕は思っています。5月は新たな気持ちで、また勝ち越してほしい」
と、さらなる上昇を誓っていた。

<阪神3-2中日>◇30日◇甲子園

過去の試合;
● <阪神3-6中日>◇29日◇甲子園

魔の土曜日。またしても守備のミスで白星を逃した。土壇場の連係ミス。同点の9回一死一、二塁。ビシエドの三遊間に転がった打球を北條がバックハンドで捕球し、三塁送球しようとした。だが、1度は打球を追っていた三塁鳥谷がベースに戻りきれず、結果的に内野安打でピンチは広がった。守護神ドリスはそこから崩れて3失点。悪夢ふたたび、先発・青柳、自滅。二軍落ち、決定。