鳥谷、セカンド・ストーリーのはじまりか?

★ <オープン戦:阪神2-6広島>◇5日◇甲子園

「WBCでしかやったことがなかったから。(違和感は)ないことはない」
といいながら、2併殺を完成させるなど、打球を難なく処理した。鳥谷が、「3番・二塁」で先発した。開幕遊撃は、北條を有力とした金本監督が、新たな勝負の場として鳥谷に準備した。
「だいぶ前から(二塁を守らせるのは)決まっていたんよ。キャンベルによってはサードもあるし。準備だけはしておいてもらわないと」
打撃では遊撃で先発出場した北條が2安打を放つ一方、前日の豪州戦で左方向へきれいに流し打った2安打も、鳥谷は3打数無安打。
「言われたところで出るだけ」

さて、その北條はというと、鳥谷との「二遊間コンビ」に表情を引き締めた。併殺プレーなど連係する動きはなかったが、あらためて遊撃守備の重要性を実感。
「自分のことで精いっぱいだった」
と、“新コンビ”の感想を問われて困惑顔。3回一死二、三塁の守備では、前進守備の正面のゴロを捕球、本塁で刺せるタイミングだったが一塁送球してしまうミスも。ただ、6回、8回には好機を拡大し、得点に結びつく貴重な2安打。オープン戦に限れば2戦連続マルチ安打となった。
「ヒットは出てよかったですが、自分の形で振れるようにしないと」
反省しつつ、
「しっかりしないと試合に出られないと思っているので。頑張っていきます」

小野が、甲子園デビュー戦で広島打線につかまった。先発し、3回を7安打2四球で4失点。三振は1つも奪えなかった。153キロをマークした速球は、148キロどまり。
「気が焦ってしまった部分はある。次に生かせるようにしたい。経験したことがない観客の多さでしたし、プロの雰囲気を味わえたことはよかった」
そのとおりだと思う。立ち上がりから制球に苦しんだようだ。変化球がストライクゾーンに収まらない。ほとんど直球一本になり、狙い撃ちされた。
「変化球のコントロールとか、全体的に悪かった」
持ち味である直球についても、
「スピードも、悪かった」
と、落胆。だが、最速は149キロ。力が入り、開き気味のフォームでも打者を押し込んだ。金本監督は、
「今季一番悪かったんじゃないかな。そのなかでも、やっぱり差し込んでいる球もあった。そのへんは、逆に評価できる。悪いなかでも、見るところはある。さすが、と思わせるところがある」
伸び悩みながらも、真っすぐで押せたことを高く評価した。

☆ <WBC強化試合:阪神3-0オーストラリア>◇4日◇京セラドーム大阪

侍に続き、連夜の代表撃破だ。WBC豪州代表に、3-0で快勝。
「とにかく振ることに意味があると思うので、積極的に振ったなかで、結果が出たのはよかったです」
と、大山が、先制二塁打を含む2安打を放った。5試合連続安打をマーク。2回に左翼線へ先制の適時二塁打を放つと、4回には中前打。“開幕三塁”を強烈にアピールした。金本監督はニヤッと笑いながら、
「まっ、打ち続ければ、そりゃ、ないことはないよ」
とうなずいた。

「内容が良かったので、こういう打ち方を、しっかりしてミートしていけるようにしたいです」
と、原口。1-0の3回二死二塁。内角にきた128キロスライダーを、引っ張った。打球はダイブする遊撃手の脇を抜け、左前へ転がる。2試合連続打点で、中押しに成功だ。

高山が、「1番テスト」で結果を残した。1番・左翼で起用され、1回にいきなり左越え二塁打。7回にも左腕に詰まりながらも、左前へポトリと落とした。2年目のジンクスをまるで感じさせない、7試合連続安打。それでも、
「もう少し打球が上がればよかった。ポイントもそうかもしれないし、バットの軌道かもしれない。パワーかもしれない。いろいろある。時間があるので、いろいろやっていきたい」

「しっかり腕を振ることができています。あとはカウントであったり。投げる機会があれば、そこらへんを意識しながらですね」
圧巻の奪三振ショーだ。能見は、3回1安打無失点。5者連続を含む6三振を奪った。

青柳も、リスタートを切った。4回から登板し、2回2安打無失点。実戦マウンドを無難に飾った。
「フォームがまだ(完全ではない)。球(スピード)が出なかった。(ただ)徐々に戻ってきた感覚はある」

「まぁ、徐々にです」
外野でキャッチボールをおこなった後、一塁ベース約10メートル後方で盗塁のスタンバイ。低い姿勢からスタートを切ると、二塁ベース方向へ快足を飛ばした。糸井、故障後初のスパイク履いての“全力走”だ。