☆ 22日に紅白戦(宜野座)をおこない、新戦力選手たちがこぞって大暴れした。ドラフト2位の小野が初実戦。圧巻の投球内容の、1回完全デビュー。開幕ローテ入りに前進。6回から、登板。ドラフト1位・大山を最速151キロで打ち取るなど、速球を主体に3者凡退に抑えた。

淡々と打ち取る様が、実力の証左なのかもしれない。12球しか要さず、1回を3人でピシャリ。ルーキーの実戦初登板とは思えない落ち着きぶりで、小野が堂々のデビューを果たした。金本監督は、
「将来的に大エースになるんじゃないか」
と、大絶賛。先発6番手争いから抜け出す勢いだ。
「まずは、腕を振ることを意識しました。しっかりと腕が振れた投球ができたかな。真っすぐは、指にかかったボールがあってよかった」
と、振り返った小野。初めてプロの打者と対しても、
「ブルペンでは緊張したけど、マウンドではそこまでではなかった」
と、自分の力をしっかりと出した。注目のルーキー対決となった大山にも、勝った。
「抑えたい気持ちで、投げました」

☆ ドラフト1位の大山が22日、息を吹き返した。実戦6試合、17打席目で“プロ初安打”をマークした。続く4回にも中前打で、マルチ安打を記録。期待のルーキーが、ついに覚醒。

キャンプの実戦5試合で15打数ノーヒットと苦しんでいたが、この日の紅白戦で紅組の7番・三塁で出場。2番手・藤川から中前打を放つなど、2安打をマーク。二軍修業の可能性もあったが、ギリギリのところで踏みとどまった。

鮮やかな「球児打ち」だった。3回の先頭で迎えた2打席目。カウント1-1から、テレビ表示で144キロの外角直球をはじき返した。
「(バットの)先っぽだったけど、これまでやってきた形が出て良かった」
鋭い打球が、中堅の芝生に弾む。一塁をオーバーランした所で、自然とこぼれた笑みの真意は「喜び」より、「安堵(あんど)」だろう。

これで気をよくしたのか、4回の第3打席、ドリスの152キロを簡単に中前へ弾き返した。バットを当てにいくのではなく、振り抜くことを課題としてキャンプを過ごしてきた。辛抱強く見守ってきた金本監督も、
「ストレートに強いという評判通り。いいポイントで、打てていると思うよ」
と、笑顔を見せた。ようやく得た感触を、試合後、特打で1球1球、丁寧にバットを振って体にしみこませた。
「強く振ることができたから、結果になったと思う。満足はないけど、プラスに捉えたい。打てたイメージを明確にして、もっともっと、試合で出していけるように」

プロ初キャンプでもがき続ける大山を支えたのは、球団OBで、恩師の藤倉多祐・白鴎大野球部総監督からの“ナマ電ゲキ”だった。「夕刊フジ」によると、
連日CS放送のキャンプ中継で、教え子の一挙手一投足をくまなくチェックしていた。藤倉氏が動いたのは、大山が“10タコ”に倒れたタイミング。直接本人に電話を入れ、
「技術面は、監督をはじめ、専門家の皆さんがいる。私は彼に、『結果が出なくても、平常心を保ち絶対にひねくれないこと。焦らずにやれよ』と声をかけました」
と明かす。大山が初安打を含めマルチを記録したこの日、藤倉氏はヒットを1本打つごとにメールを送信。
「球界を代表する投手から打ててすげーじゃん!」、「体には気をつけて頑張れ!」
とほめた。

25日からはオープン戦がはじまり、レギュラー獲りや、一軍入りをかけたチーム内の競争はますます激化する。

☆ 23日、22日の取締役会で役員人事の交代が内定したことを発表した。4月1日付で、坂井信也代表取締役会長が取締役相談役に就き、藤原崇起社長が代表権のある会長に就任。秦雅夫専務が代表取締役社長に昇格する。

坂井取締役相談役が2008年6月から務めている、阪神タイガースの取締役会長兼オーナーは続投する。四藤慶一郎球団社長のオーナー代行職も、継続となる。

今回の人事について阪神電鉄は昨年10月、阪急阪神ホールディングスが発足10年を迎えたことを受け、
「2017年度は、次の更なる成長に向けて新たなスタートを切ることになります。これを受け、中核会社である当社では、将来を見据えて新たな経営体制とすることとしました」
と説明していた。