「このキャンプは、優勝するためにやっていると思います。どうやって戦って優勝するか。日々イメージして、やってもらいたい」
と、坂井オーナーが12日、沖縄・宜野座ドームキャンプを訪れて、金本監督や、ナインらを前に訓示。

☆ 「おい、焦らんでええぞ」
と、川藤OB会長、
「焦ってますよ」
と、糸井、
「アホか、お前は。何を焦ることがあるんじゃ。同じ故障でも、シーズン中にしたらいかんのやから。だったら今故障したらええやないか。誰も故障したくてしてるんじゃないんや」
と、川藤OB会長。この日は前日とはガラリと変わって、ポカポカ陽気。サブグラウンドでは、キャンプ初の屋外キャッチボールを実施した。距離は最大75メートルまで伸び、
「いける、いける。全然いける」
と、笑顔も見せた。宜野座ドームに移動すると、ティー打撃と、前日11日から開始したマシン打撃では77スイング。膝の故障などまったく感じさせない。

☆ ドラフト5位・糸原内野手が、第3クール初日の11日におこなわれた紅白戦で、レギュラー争いに、名乗りをあげた。

内野ポジションを、確約された選手はいない。遊撃は鳥谷、北條の2人が激しいバトル。二塁は上本、糸原、荒木のほかに、安芸キャンプ参加の大和、西岡もいる。三塁は新外国人のキャンベルやD1位・大山、今成、板山らが候補。一塁争いは、正捕手を狙う原口や、板山、中谷、キャンベルら。どこのポジションも“指定席”はなく、内野ならどこでも守れる糸原のアピールで、競争は激しさを増すことになる。

紅組の「2番・遊撃」に入った。175センチと決して大きくない体ながら、シュアな打撃を披露。4打数2安打1打点。バットで存在感を見せつけた糸原は、
「結果が出ていることはいいこと」
と、ホッとした表情を浮かべた。1回一死で岩田の真っすぐを左前へ鋭くはじき返し、2戦連続安打。3-0の2回二死三塁では、岩田の高めのスライダーをとらえ、適時中前打。“プロ初打点”も、マークした。さらに続く板山の2球目にスタートを切って、マスクを被る明大の1年後輩・坂本から二盗を決めてみせた。
「左は全然、苦じゃない。塁に出たら、積極的にいこうと思った。1つ決まってよかったです」
中堅から逆方向に、力強くはじき返す持ち前の打撃をみせた。相手投手の左右にも関係なし。遊撃の守備もそつなくこなし、足もある。何よりも、新人とは思えない存在感。8日の紅白戦でも安打を放ち、これで2試合連続安打。評価は急上昇中だ。

☆ 「キャンベルも(初の投手との対戦が、小野では)かわいそうだったね」
と。助っ人を哀れむ本音まで飛び出した。ゆったりとした投球フォームから、「指先のリリースに力を入れる感じ」という予想以上の球速が打者をほんろうする。遊ゴロの当たりが2度あった以外は、キャンベルも引っ張ることができず、9つのファウルを奪った。安打性3本のみという成績に、小野は、
「初めて打者相手に投げて、思ったより良かった。指に掛かったときは、そこそこいい球がいっていた」
と納得顔。4日にブルペン入りした際には、金本監督が、
「素材は一級品」
と、絶賛。7日にブルペンで変化球を解禁すると、他球団スコアラーが警戒。投げる度に評価を上げたが、またも小野株が上昇した。
「スピードガンよりも、ベース上での伸びや、切れ」
と、評価した金本監督は、
「(打者相手でも、ブルペン投球と)遜色ない。逆に、良いくらい。評判が良いから、みんな見に来ていたね。オーナーまでね。それだけ評価も高くて、期待も大きいということだからね」
と、ふたたびび目尻を下げた。しかし、それ以上に周囲がざわついたものだ。

★ 横田外野手が11日、キャンプ地の宜野座から緊急帰阪した。数日前から頭痛を訴えていたためで、週明けにも病院で検査を受ける予定だという。来週中にも検査結果が出る見込みだが、金本監督は、
「心配はしてるし、早く良くなってほしい」
と話した。キャンプ再合流など今後については未定。

☆ マテオ投手が13日に再来日した。今日14日の練習から一軍本隊に合流する予定だ。8日に子どもの事情により、家族のいる米国に緊急帰国。守護神の最有力候補だけに、調整遅れが心配されていた。米国滞在が長期化することなく、早期のキャンプ復帰となった。

☆ ラファエル・ドリス投手と、再契約が決定。契約合意に達したことが10日、分かった。球団幹部が、
「キャンプ中に合流できるかもしれない」
と明かした。15日に沖縄入りし、22日の紅白戦に登板予定であることが12日、分かった。16日からはじまる第4クールで合流し、手術した右肘の状態が問題なければ17日には打撃投手に登板。来日からわずか1週間で実戦マウンドに上がるという異例の急展開で、最終テストを受ける。問題がなければ、正式契約を交わすことになる。