35歳、「超人」・糸井の挑戦!

ホンマに、うれしい。21日、オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した糸井外野手との契約が、合意したと発表した。来年7月には、36歳。野球人生最後となるであろう移籍の機会で、14年目の新天地を、初のセ・リーグに求めた。

来季のV奪回を目指すチームにとっては、待ちに待った吉報だ。4年契約で年俸総額は、18億円を超えるとみられる。背番号は西岡から譲り受ける形で、思い入れのある「7」に決定。近日中に開かれる入団会見で、縦じまに袖を通した糸井、あらためて決意表明にのぞむ。

「『勝つために必要や』、といわれたので、自分自身もやりがいを感じるし、さらにやらなあかんなという気持ちです」
と、阪神を32年ぶりの日本一へ導くため、金本監督の期待に応えるため、糸井は本気モードだ。来季へ向け、すでにトレーニングを開始しているという。

そのFA交渉解禁日の11日に、秋季キャンプ地の高知・安芸から駆けつけて直接交渉に臨んだ金本監督は、糸井を「初めての恋人」、「恋人以上」と、表現。約1時間にわたって、熱烈なラブコールを送った。

攻撃的2番打者としての起用も視野に入れ、来季の戦力として不可欠であると強調。糸井に、
「タイガースを変える存在になってほしい」
と、熱望していた。

本命の恋人の獲得に成功し、目尻が下がりっぱなしだったその金本監督は、
「甲子園が似合いそうな選手だし、中心になって、チームを引っ張ってほしい。遠慮なんか全くすることないし、思うように暴れたらいい。優勝するために来てもらった。スピリットを見せてほしい」
と、期待感たっぷり。球団主催のゴルフ・コンペに参加中に、吉報が届いた。
「手本になってほしい。若手もさらに引き締まったと思う」
というように、得点力や機動力の上乗せだけでなく、チームへの影響力は計り知れない。

「3つしかないポジションで、その一つが固まってしまう。本当に、僕としては頑張りどころ」
高山は、金本監督の冗談を、単なる冗談とは受け取らなかった。初参加したゴルフ・コンペの表彰式での出来事だ。あいさつに立った金本監督は、糸井獲得をあらためて公表した上で、
「高山、大丈夫か」
と、いじられはしたが、
「糸井さんに比べて、自分が勝っているところは何一つない気持ちだ、と思うし」
同じ右投げ左打ちの外野手の加入。実績の大きな差を改めて自覚しながらも、「若さとかで、負けたくない気持ちはある」
と、負けん気をのぞかせた。