能見、5回3安打無失点で降板。二度の満塁を迎えるなど、球数は99球に達していた。6回以降は、安藤、高橋、藤川、そしてドリスでの完封。追加点が入らないなかで、頑張った。なかでも7回に登板した高橋は直球のキレ、変化球の曲がりともよし。金本監督は、
「今日は、ピッチャー陣がよく投げてくれた。0点に抑えたので、投手陣の頑張りの勝利ですね」
と、よろこんだ。それにしても、勝てて良かったというか、勝たせてもらったというか!?

「ゼロに抑えられて、よかった。1つ勝つのは、大変。良かったです」
試合後、事もなげに話したが、プレーボール直前、突然、ベンチへ下がった。水分をとり、球審に何やら説明。マウンドへ戻ると、何事もなかったように初球を投じた。試合開始は、2分遅れ。能見は、
「いろいろあるので…」
と、多くを語らなかったが、金本監督は試合後、
「呼吸困難。呼吸が何かね…。酸欠になったのか、ちょっとわかんない」
と明かした。

2回、二回無死二塁から、4試合ぶりにスタメン復帰の5番・原口の右前打で、無死一、三塁。6番・高山の遊撃併殺の間に、1点を先制。原口と、高山。超変革の申し子が、2得点を生み出した。7回も、一死走者なしから、原口が右前打で口火を切り、続く高山が左前へ痛烈なライナーを弾き返した。左翼手が打球をはじく間に、高山は積極走塁で一塁を蹴り、二、三塁と絶好機を拡大。
「ホント、よかったので、これを継続していきながら、守備の方でも、もっと頑張らないと」
と、原口がうなずくように話すと、高山も、
「1点で苦しい展開だったので、結果的に二塁打になってチャンスを広げられたことはよかった」
と、代打・狩野のタイムリー内野安打をおぜん立て。試合の流れをガッチリとつかんだ。

二死一、三塁。1ボール1ストライクから129キロスライダーを引っ張った。左前に抜けようかという打球を遊撃手がキャッチし、二塁に送球したが判定はセーフ。食らいついた。執念が乗り移った。これが狩野の仕事だ。しぶとく、泥臭く、職人らしく、1点をもぎとった。前打者・大和がスクイズ失敗後に凡退し、オリックスに流れが行きかけていた。それだけに、効果は抜群だった。「サンケイスポーツ」によると、
「僕らしいヒットだった、と思います。レフト前だと、ここに気持ちよく立てたんですが、内野安打なので。広報の方もだいぶ困って、僕を選出してくれたんですが、打点がついてよかったです」
ドリスと並ぶお立ち台で、照れ笑いを浮かべた。
「そうですね、最高です。もうちょうね、もうちょいね」
と、ドリスは日本語でアピール。甲子園での、初セーブ。

西岡が「2番・中堅」で、なんとプロ14年目にして初の外野で先発。守備は難なくこなして、6回には右中間へ三塁打。快勝を彩った。
「やっていて楽しかった。チャレンジしない人間はあかんと思うし、金本監督の下だからできることだと思うので」

試合前、大阪市内で、近年大荒れの阪急阪神HDの株主総会が、今年も開かれた。株主からチームについて厳しい意見が飛ぶことが多かったものの、今回は称賛の声が相次いだ。
「今年は負けが込む時もあるが、よくやっているのが目に見える。私どもはこれを求めていた」
「若い選手を積極的に起用してくれているのは、うれしい限り」
との声があがった。

<日本生命セパ交流戦:阪神2-0オリックス>◇14日◇甲子園

過去の試合;
● <日本生命セパ交流戦:日本ハム6-0阪神>◇12日◇札幌ドーム(大谷に完敗。プロ野球最速の163キロ真っすぐを5球投げ込まれ、最速148キロの高速フォーク、さらに最遅112キロのカーブを交えられては、まともなスイングすらできない。初対決の高山は、すべて空振りで3打席連続三振に倒れた。岩崎は、自身初の3本塁打を浴びて沈んだ)