陽川、うれしいプロ初本塁打!

「運良く勝たせていただきました」
と、金本監督が苦笑いだ。明らかに、負けの試合展開だった。9回まで16三振を喫しながら投手陣が1失点と、リレーでつないだ。

0-1の5回だった。無安打に封じられていたが、先頭の鳥谷が四球で出塁。続く陽川が真んなかのボールをフルスイングすると、快音を残した打球はバックスクリーン左へ飛び込んだ。値千金の逆転特大のホームランだった。自身8試合15打席目の、プロ初本塁打。
「サイコーでーす! 」
と、初お立ち台では、絶叫。
「打ったのは、チェンジアップ。岩貞が頑張って投げてくれているなかで、先頭バッターが出たので、後ろへつないでチャンスを広げようと考えて打席に入りました。この打席に入る前に、金本監督から、『ストレートを引っ張るのは、難しい。だからセンター返しを心がけていこう』と、アドバイスをもらいました。それがいい結果につながったんだと思います」

岩貞が、粘って今季2勝目を挙げた。原口との初コンビで6回4安打1失点(自責0)、8奪三振と好投。4回ニ死から自らの失策で出塁を許し、そこから先制点を与えたが、大崩れはしなかった。2-1の6回は無死三塁のピンチを、中飛と連続空振り三振で、ガッツポーズ。初めてバッテリーを組んだ原口とは、イニングの合間に会話を重ね、
「配球もさえていた」
と、相棒に感謝した。
「勝ち星が、1つ増えたことはうれしいこと。これからもまた乗っていきたい」
と、笑顔。46奪三振は、リーグトップ。防御率も0・79(同2位)と安定感抜群。7回からは継投策。高橋-ドリス-マテオの無失点リレーで逃げ切った

原口がプロ初の先発マスクに抜てきされ、9イニングをフルに守り抜いた。27日に育成選手から支配下登録されたばかり。初めて味わう、格別な白星。
「とてつもない喜びです。味わったことがない…。なかなか9回をかぶることがなかった。1軍の試合で(マスクを)かぶれて勝って、いいスタートになりました。ありがたかったですし、充実した1試合でした」

岩貞が投げ、陽川が打ち、原口がホームを守った。昨年までは、ほぼニ軍だった選手たちが抜擢に応えた。

<阪神2-1DeNA>◇29日◇甲子園

過去の試合;
△ <阪神3-3巨人>◇28日◇甲子園(ホームでの引き分けは、負けに等しい。でも、同一カード3連敗、何とか阻止。代打・原口がプロ初打点となる犠飛を放ち、試合を振り出しに。メッセ、7回3失点で、4勝目はならず)

● <阪神1-11巨人>◇27日◇甲子園(惜敗。試合前から雨が降りしきるなか、30分遅れで強行。岩田、4回をもたずにKO、二軍降格。スタメンマスクの清水も、そう。その岩田の背信、3失策など守備の乱れに加え、併殺も5を数えた。ポロリと、暴投、あげくは見逃し3球三振の江越も“懲罰交代”。原口、プロ初安打が救い)

● <阪神3-5巨人>◇26日◇甲子園(まさか…。藤浪が今季初黒星。5回終了時点で1安打無失点。6回は1イニングだけで被安打5の4失点。さても、勝てるチャンスをミスミス逃して、痛い星を落とした。
「ちょっと雑になったのかね。せっかく流れが来ているなかで。(三回の)ゴメスのゲッツーも痛かったし。(四回の)トリ(鳥谷)の走塁もそうだし。ピッチャーに挟まれてね…」
試合後、金本監督が厳しい表情で振り返った。福留、「4番・ライト」でスタメン復帰。誕生日で、2安打。育成枠の原口が支配下登録、一軍昇格。代わって梅野、ニ軍降格へ)